
Hさん 30歳のお悩み

親から「結婚しろ」「孫の顔が見たい」と頻繁に言われます。今、頑張って婚活をしているのですが、なかなか相手が見つかりません。
私自身、結婚したい気持ちも、子供を産みたい気持ちもかなり強いです。でも、したくてもできない状況なのです。
こんな私は、親にとって親不孝なのでしょうか。結婚や子供を作る以外に、親孝行する方法はないのでしょうか。
Hさんへの回答
別に親不孝ではないですよ!親の期待通りの人生を歩まなければ、親不孝なんてことはありません。
また親もそんな自分の理想を子供に押し付けるのはよくありません。子供がどんな人生を歩もうが、「幸せでいてくれたら、それだけでいい」と思えることが大切。子供は親の分身でもなければ、所有物でもないですからね。
また、お母さんがHさんの年齢のときとは、時代が変わってきているので、女性の誰もが結婚して、子育てをしたら幸せ、というわけでもありません。女性の生き方の選択肢が増えてきていますしね。
ただ、お母さんは今の時代の価値観に、まだついてきていないのかもしれません。だから、「今の時代に合った価値観ではないんだ」ということを認識して、Hさんはむやみに、お母さんの発言に傷つくことはやめましょう。

子供の人生は、親のものではありません。誰もがみな、自分の人生を歩んでいます。そこには人智を超えた大きな力も作用していることがあり、人生を通して、その人が今回の人生で学ぶべきことを学ぶようになっています。
それに伴い、出会う人が現れたり、恋愛したり、結婚したり、また場合によっては別れたり、1人の時間を過ごしたりするものなので、努力さえすればどうにかなる、といったものでもありません。
でも、自分の理想とは違っても、意外と生まれてくる前に決めた“計画通り”の人生を歩んでいることも多いものなんですよね。
うまくいかないときは、何かを学ぶとき

基本、物事が上手く進まないときにこそ、学ぶべき“人生のテーマ”が隠れているものです。
例えば、今、Hさんの婚活が上手くいないのは、「親の理想通りに生きなくてはいけない」という呪縛から解かれ、自分らしく生きる道を探すことを学ぶためかもしれないのです。
今のような、お母さんの言葉を鵜呑みにしてしまうHさんのままだと、結婚してからは、「夫の理想通りに……」「子供の望み通りに……」と、自分の思いや願望をおざなりにして生きてしまう可能性もあります。それでは結婚しても、幸せになれないかもしれません。
例えば、もしお母さんに「結婚は、慌てなくてもいいんじゃない?今のうちに好きなことをしなさいよ」と言われていたら、Hさんは何をしていますか?
もしかしたら、それを見つけられ、自分らしく日々を過ごせるようになったときに出会う相手こそ、結婚しても幸せになれるパートナーかもしれません。
逆を言えば、結婚してから、自分らしさに気付いてしまう場合は、夫と合わなくなり、離婚する結果にもなり兼ねないのです。
また、今、「結婚したい」とのことですが、どうして結婚したいのか?もきちんと考えてみましょう。本来は、好きな人が現れて、その人を幸せにしたいと思うからこそ、結婚という選択肢が出てくることも多いもの。
仮に今、“特に好きではないけど、結婚してくれる男性”が目の前に現れたら、本当に結婚しようと思えるのでしょうか?そんな人は、意外と少ないかもしれません。気持ち(ハート)が動かないからです。
ただ単に「結婚したい」と思っている人は、もう少し想像力を働かせる必要があります。今、好きな人がいないのに、結婚したいと思うのはなぜなのか?「結婚すれば、幸せになれるはず」「夫に頼って生きていきたい」など、自分が幸せになることに対して、“他力本願”になっていないか?についても、よく考えた方がいいでしょう。
もし何も考えずに、ただただ「結婚するのが女の幸せだから」「お母さんが結婚することを望んでいるから」なんて理由で結婚したいだけであるなら、それは、“お母さんの価値観”を鵜呑みにしているだけです。
もっと“自分の価値観”を持たないのと、本当の意味で自分らしく幸せにはなれませんよ?
親孝行の仕方はいろいろ

Hさんは「親孝行をしたい」とのことですが、「親孝行=親の理想通りに生きる」というわけではありません。また、親孝行の仕方というのは、色々とあるもので、「旅行に連れて行ってあげる」「美味しいものをご馳走する」などは一般的ですが、広い意味で言えば、「親の理想通りの人生を歩まなくても、子供が幸せであればいい」と思えるような愛情を持つ大切さを教えてあげることも、大事な親孝行だったりします。
例えば、「自分の生き方は正しい」と思い込みたい人は、自分とは違う人生を認めることができません。なぜなら、その人は、本当の意味で自分の人生を納得できていないから、自分とは違う人生を認めると、自分の人生を否定することにつながると思ってしまうからです。
逆に、「自分の人生は幸せ」だと思っている人であっても、誰もがみな、同じ人生を歩んだら幸せなわけではないことも理解しなくてはいけません。人それぞれ、個性も人格も好みも違うからです。いつも“自分のものさし”でしか物を見られない人は、物の見方が偏ってしまうのです。
そんな偏った思考を持っている人は、人とうまく付き合っていくことができないことも多いもの。なぜなら、相手の人生を認められないからです。
「自分には“自分にとっての幸せ”があり、人には“その人にとっての幸せ”があるんだ」ということを、本当の意味で理解することができてこそ、色々な人と認め合いながら、楽しく生きていけるのです。
それをお母さんに教えてあげられるのは、Hさんかもしれません。
もちろん、それを教えられるようになる前に、まずはHさんが「自分にとっての本当の幸せは何なのか?」をきちんと見つけられるようになることが大切です。
今、Hさんの婚活がうまくいっていないことは、むしろ人生においてはいいことだとも言えます。今のうちに大切なことに気付き、自分らしさを知り、その上で素敵なパートナーを見つけてみてはいかがでしょうか?
引用元
https://w.grapps.me/heart/20190416/
30歳を過ぎるとかなり言われるかと思います。
実際に言われている方がいましたね。