業務に追われ気がついたらいつの間にか深夜。1日24時間では足りないと思っている方、多いのではないでしょうか。今回の無料メルマガ『がんばれスポーツショップ。業績向上、100のツボ!』の著者・梅本泰則さんは、「自分の仕事処理スピードの過信」が慢性的時間不足を生んでいる場合は疲労するだけであり、その場合は業務の優先順位が誤っているので、時間配分を組み立て直し空き時間を作ることで問題改善にあてることができると記しています。
忙しいのにはワケがある
「忙しい」「時間が足りない」を口癖にしている経営者がいます。何がそんなに忙しいのでしょう。聞いてみました。
- メーカーさんが来るので、応対しなければならない
- お客様からの問い合わせに答えなければいけない
- ブログも書かなければ
- 労働基準監督署への提出書類がある
- 会計帳簿をチェックしなくては
- 加工用機械のトラブル修理が必要
- パソコンのメンテナンスをしなければ
あれもしなければ、これもしなければ、と言われます。これでは、毎日が忙しいはずです。だから、肝心なことが出来なくて困っているとも。肝心なこととは何でしょう。それは、経営戦略や販売戦略を考えることだそうです。これはいけません。確かに肝心なことが後回しになっています。
そして、業績が振るわないのを、何と「忙しい」ことを理由にしているようです。さらにいけません。このお店では、スタッフも忙しそうにしています。いつもバタバタと働いています。その内の一人に尋ねてみました。
忙しくなる理由
このお店の経営者は、あれもこれもと仕事を抱えてしまうのが癖です。そして、その一方で、お店のスタッフに「あれもこれも」と指示をします。そうなると、お店全体が「あれもこれも病」です。これでは、忙しくなってしまうのは当たり前です。
では、どうしてそんなことになってしまうのでしょう。それは、仕事の優先順位のつけ方や整理の仕方が上手ではないからです。
このお店の経営者は、毎日「やることリスト」を作って、それぞれの優先順位を決めています。良いことです。しかし、よく見ると、そのやることはほとんど「作業」のリストです。これでは、肝心の「経営戦略を考える」時間は確保できません。ということは、「やることリスト」に問題があります。毎日「やること」を決めるのは良いですが、決め方が問題です。
まず、少なくとも1ヶ月間の「やることリスト」から始めなくてはいけません。今月中にどうしてもやっておかなくてはならないことのリストです。それには、毎月生じる通常業務も含まれます。例えば、来期の販売戦画の立案、3か月後の店内イベント企画立案、次期シーズンの商品発注、月度請求書のチェック、月度販売会議の開催といったことです。
忙しくならないために
「忙しい」「時間が足りない」という人は、往々にして自分の仕事処理能力を過信しています。
例えば、一つの「やること」にかかる時間を1時間と見積もったとしましょう。多くの場合、その1時間でできることは少ないものです。もしかしたら、その2倍も3倍もかかることだってあります。だから、忙しくなるのです。時間が足りなくなります。
これは、経営者ばかりではありません。社員の皆さんも同じです。その結果、残業が増えてしまうことにもなります。特に売場のスタッフは、接客業務だけでは終わりません。販売日報を書いたり、ブログを投稿したり商品発注書を作ったり、やることがいっぱいです。
残業をなくすには、「やることリスト」を1ヶ月、1週間、当日といった順序で組み立ててもらいましょう。そして、処理時間を過信させないことも大切です。
また、それぞれの処理時間の目安を決めておくといいでしょう。例えば、販売日報の作成時間は20分までとか、売上分析の時間は30分までとか。そうした決まりがないと、時間が有効に使えませんし、時間が確保できません。
そのためには、簡単な作業マニュアルを作ることが必要かもしれません。もしかしたら、作業を外注することで、時間が確保できることもあります。
いずれにしても、仕事の優先順位を決めて、やるべきことの整理をすることです。そんな習慣が出来れば、「忙しい」という社員は少なくなることでしょう。そして、まずは経営者自身が時間の使い方に上手くなることです。時間は誰にも平等に与えられています。うまく使うのは、工夫次第です。
引用元
https://www.mag2.com/p/news/364222
忙しいけど業績が悪い企業ってありますよね。
根本的に間違えている部分を直さなければ変わらないですね。